(葡萄を契約農家から買い付けているワイナリーもありますが。。。)
普通に分かっている事ですが、それをエフ・エックス・ピヒラー(Weingut F.X.Pichler)で痛感する事になるとは思ってもいませんでした。
スタイリッシュなワイナリー |
ちょい悪おやじ風のルーカス氏 |
エフ・エックス・ピヒラーは20年以上も前から知っています。
オーストリアワインが殆ど手に入らない日本でも、なんとか手に入れる事の出来るワインの1つでした。だから、20年ぐらい前は良く飲みましたが、名前が先行していて、それ程美味しいとは感じなかったのです。
実はこれがトラウマ(とはおおげさですが)となり、Kino_Sanはワッハウワイン嫌いになってしまったのです。(これマジ)なので、ワイン・ショップを始めても、「ワッハウのワインが飲みたい」と言う人にはいろいろ薦めていましたが、現実的には「そんな高いワインよりこっち(例えばカンプタールとか)の方が美味しいのに」とかなり真剣に思っていたのです。
そのトラウマを解消してくれたのもエフ・エックス・ピヒラーのワインです。
冬の朝を思わせるような清涼感、それは20年前の印象とはまったく違っていました。
(20年も変わらないのも変ですが。。。Kino_Sanだって相当おばさんになったし)
でも、今となってはワインの不味さ(いやいや、20年前にそう思っただけですよ)より、ワイナリーの建物といい、次期当主のルーカス氏の鼻につく格好良さといい、それがKino_Sanの「どうなん?」の源となってしまっていました。
で、今年の6月に訪問して、大いに反省した訳です。
初めに驚いたのはワイナリーの内にラベル貼り等の自動化機器がないことです。
そもそもKino_Sanが思っていた程大きなワイナリーではなかったのです。
生産本数を考えると、自動化機器は余分というか、それ程必要なものではない感じです。
でも、瓶詰めとかラベル貼りをワイナリーの人達の手で行っているということでもあります。
家内手工業とも言える状況です。
試飲しながら聞いたそれぞれの畑の苦労話は農家そのものの悩みでした。
ワッハウの段々畑は機械化できません。
全て手作業でするしかないのです。
辿り着くのも大変な急斜面の畑に行き、そこで作業をするのです。
話を聞いているうちにスタイリシュなルーカス氏が農夫に見えてきました。
で、高いと思っていたワインもかなり良心的な価格だと感じてしまったわけです。
でもね。
その日依頼、エフ・エックス・ピヒラーのワインを見ると、ルーカス氏と美人の奥様がワイナリーの作業場でワインのラベル貼りをしている姿が頭の中に浮かんでしまいます。
ラベルを貼ったルーカス氏が奥様のヨハンナさんにボトルを見せる。
「これでいいかな。」
「あら~、ダメよ。ちょっと歪んでるわよ。」
奥様に指摘されたルーカス氏、ラベルを貼り直して。。。
てな
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